元理事に続いて理事長も逮捕され、ガバナンス(統治)の不全が露呈した日本大学。文部科学省は従来、私立大で不祥事が起きても大学が自ら解決すべきだというスタンスを基本としてきたが、識者からは「文科省が積極的に介入すべきだ」との声も出始めた。今回のような事例の再発防止には何が必要なのか。
「これで、理事長によるワンマン体制に終止符を打てる」。日大の田中英寿理事長(74)が脱税容疑で逮捕されたことを受け、同大教授は、そう漏らした。
日大は7万人を超える学生を抱え、教職員数も4千人近くいる。だが、最高議決機関として大学経営の中心に位置する理事会は、田中理事長ら一部のメンバーが取り仕切り、「理事会での反対は許されない。内部統制はまったく効いていなかった」(職員の一人)とされる。
日大では2018年、アメリ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル